降りしきる冷たい雨の中、狭山裁判の再審を求める市民集会が開かれる
5月23日午後1時から、前日と打って変わった冷たい雨の降りしきる中、日比谷野外音楽堂で「狭山裁判の再審を求める市民集会」が開催されました。
集会は、フォークシンガーの小室等さんらの「獄友イノセンスバンド」のプレコンサートで幕を開けました。冷たい雨にもかかわらず、集会には全国各地から1200名が参加しました。
主催者挨拶の後、壇上に積み上げられた署名の入った段ボール箱を前にマイクをにぎった石川一雄さん早智子さん夫妻は、50万筆を超えた「事実取り調べを求める緊急署名」への協力に対する感謝を述べるとともに「この60年は、涙、涙。皆さんに涙を見せてはいけないと思っていた。目は少し不自由になったが元気に闘っていきますので、無罪を勝ち取るまで支援をお願いします」と訴え「わが無実 叫び続けて六十年 動かせ司法 万座の声で」の短歌を披露しました。
弁護団報告に続く基調提案では、片岡明幸部落解放同盟中央本部副委員長が佐山闘争の意義として「佐山闘争は、被差別者に勇気を与えた闘争である。また、労働条件改善が中心だった労働組合に、人権問題で闘うことの重要性を示した。我々解放同盟にとって重要な闘いであったことは言うまでもない。この闘いに勝利しなくては意味がない。再審開始無罪を勝ち取るまでがんばろう!」と述べました。
連帯アピールで、先月再審開始が決定した袴田巌さんの姉袴田秀子さんは「巌だけが助かれば良いわけじゃない。今度こそ石川さんです」と述べました。
市民アピールを採択した後、参加者は、霞が関官庁街をデモ行進し、一日も早い事実調べの実施と、証拠開示の義務化・検察官特別抗告の禁止など再審法の改正を訴えました。