あの事故を忘れてはならない!「JCO臨界事故25周年集会」が東海村で開催される
9月29日日曜日午後1時から茨城県東海村の石神コミュニティセンターで「JCO臨界事故25周年集会 臨界事故を忘れない!止めよう東海第二原発の再稼働」が開かれました。集会には地元茨城県をはじめ全国から、主催者の予想を上回る200名が参加しました。
JCO臨界事故は、1999年9月30日に核燃料加工会社JCOの東海事業所で、ウラン燃料の加工作業中に連鎖反応が起きる「臨界」となり、大量の放射線を浴びた作業員2名が死亡、付近で働く労働者住民600名以上が被爆しただけではなく、工場から半径10キロ以内の地域住民約31万人が翌10月1日の午後4時半まで「屋内退避」を求められるという、当時国内最大の「原子力事故」です。
集会では、臨界事故で犠牲となった方々に黙とうをささげた後、臨界事故を語り継ぐ会の大泉実成さんからのお話の後、主催者を代表して原水爆禁止国民会議の谷雅志事務局長が「JCO事故から何を学ぶか?フクイチの事故から何を学ぶか?『想定外』でいいのか?忘れていいのか?責任の所在のあいまいさが、原発を止められないことにつながっている。『アルプス処理水』の放出についても、未来は不透明だ。都合のいい情報のみで『安全だ』ということはあってはならない。原子力政策に反対の声を上げていこう」と挨拶をしました。
近隣自治体からのメッセージ紹介ののち、JCO臨界事故住民健康被害訴訟弁護士を務めた伊東良徳弁護士が、「JCO臨界事故と健康被害裁判から」をタイトルに講演を行いました。
特別報告では、東海第二原発差止訴訟団共同代表の大石光伸さんが、東京高裁での裁判の状況を中心に、東京電力の隠蔽体質、丸投げ体質、そして、規制委員会の事業者任の新検査制度の不備について、熱く訴えかけました。
集会アピールを採択したのち、参加者は石神コミュニティセンターからJR東海駅までの2.3キロメートルを「原発再稼働を許さない」「JCO臨界事故を忘れない」とコールしながらデモ行進しました。