ロシアのウクライナ侵攻4年、戦争になったら原発は標的になる!

 ロシアのウクライナ侵攻が4年前の2月24日に始まり、いまだ停戦の兆しも見えない中、連合会館でさようなら原発1000万人アクション主催の標記集会が開催されました。

 集会では、ピースデポ代表で長崎大学客員教授の鈴木達治郎さんが、「核施設への軍事攻撃リスク:対応は本当にできるのか?」をテーマに講演を行いました。

 ロシアのウクライナ侵攻では、まずチェルノブイリ原発を攻撃・占拠し、続いてヨーロッパ最大のザポリージャ原発を攻撃しました。鈴木教授は、ウクライナの原発への攻撃や、アメリカとイスラエルによるイラン核施設への攻撃による環境への影響を示したうえで「ロシアがウクライナの原発を攻撃するまで、稼働中の原発が攻撃されたことは、一度もなかった。テロ組織による攻撃は想定されていたが、軍隊による攻撃は想定外だった」と述べ、さらに「原発は、原爆と違い、長半減期の核種が死の灰に含まれている。原爆よりももともとの核物質が桁違いに多い。そのため『使用済み核燃料プール』が攻撃されると、広範囲に汚染が広がることになる」と、核施設への軍事攻撃の恐ろしさを指摘しました。ちなみにウクライナザポリージャ原発で「炉心溶融・核燃料プール火災」が起きた場合、発生から3週間で強制的避難は、ウクライナを含む周辺5カ国で最大700万人を超えると想定されるとのことです。

 続いて鈴木教授は、自らが参加した「韓国古里原発への攻撃と台湾有事模擬演習プロジェクト」についてその概要を報告しました。このプロジェクトは民間のシンクタンク「核拡散防止政策教育センター」が行ったもので、韓国古里原発へのドローン攻撃に引き続いて台湾有事が起きたら日米韓同盟がどのように対応するかをシミュレーションしたものです。このシミュレーションでは、最終的に日米韓の同盟関係が崩壊寸前となったとのことですが、昨年の高市首相の「台湾有事は存立危機事態にあたる」発言を踏まえると、日本政府が国民の安全そっちのけで「いそいそと参戦してしまう」ことも考えられ、背中が凍る思いになりました。

 まとめとして鈴木教授は「戦争するなら、原発をやめるしかない。原発回帰の政府の方針は、そこにかかわっている人々の意識ではなく、組織の論理からもたらされている。方針を変えるには組織構造を変える必要がある」と述べました。