「人権の21世紀をつくる文化の集い」が開かれる ~上野千鶴子さん講演会~

 10月20日午後6時半から、きゅりあん(品川区立総合区民会館)小ホールで開催された「21世紀の人権をつくる文化のつどい2023」が開催されました。

 「女性の権利は人権に含まれているか?」と題し、講師は上野千鶴子さんです。上野さんは、人権と女性の歴史を振り返り、「日本政府は、個人に対する重大な権利侵害が生じた場合、通報と救済申し立てができる個人通報制度や、女性差別撤廃条約の「選択議定書」を批准していません。様々な問題に対して、声をあげない=沈黙することは同意したことと同じであり、笑いもまた共犯である」と指摘しました。

 講演終了後、高校生から発言がありました。彼女は「ジェンダー問題に関心があり、校内で生徒や教職員にアンケートを一人で実施したが、たくさんのバッシングを受け、とても傷ついている。どうしたらよいか」と質問しました。上野さんは「勇気をもってアンケートを実施したのでしょうね。私も数多くバッシングを受けていますが、その都度研究し、勉強して跳ね返す力にしています。アンケートの答えを、そのまま貼り出してみるというのはどうでしょう?」と提案しました。すると会場は高校生への激励を込めた温かい大きな拍手に包まれました。